冬になると、「肩が重い」「首が回りにくい」「肩甲骨まわりがガチガチ」というお悩みが一気に増えます。これは単に“冷え”だけが原因ではなく、冬特有の身体の使い方・姿勢の癖・環境の変化が複合して起こっているものです。
まず大きな要因は 寒さによる筋肉の収縮 です。冬の冷たい空気に触れると、身体は自然と「守ろう」とする防御反応が働き、肩をすくめる姿勢になります。すると首から肩にかけての僧帽筋・肩甲挙筋・板状筋といった筋肉が常に縮こまり、血流が低下。筋肉は温度が1度下がるだけでも大きく硬くなると言われており、冷えは筋疲労を進行させ「重だるさ」や「痛み」の原因になります。
次に、冬はどうしても 同じ姿勢の時間が増える季節 です。暖かい室内でパソコン作業やスマホを見る時間が増え、猫背や前かがみの姿勢が長時間続きやすくなります。この姿勢がクセになると、肩甲骨は外側・上側に広がり、本来のポジションを保てなくなります。肩甲骨は肩の動きを支える“土台”ですから、この土台がズレると周囲の筋肉に過剰な負荷がかかり、慢性化したコリへとつながります。
さらに見落とせないのが 呼吸の浅さ。寒さで胸が閉じてしまうと、胸郭が十分に動かず、横隔膜が働きにくくなります。呼吸が浅くなると自律神経のバランスが乱れ、筋肉の緊張はますます抜けなくなります。「冬は疲れが取れない」という方は、呼吸が深くできていない可能性が高いです。
当院ではこうした冬特有の不調に対して、 深層筋へのアプローチ・肩甲骨の可動域改善・胸郭を開く施術・呼吸法の指導 を組み合わせ、根本改善を目指します。また、軽く動かすだけで肩が温まりやすくなる自宅エクササイズや、マフラーの正しい巻き方など日常でできる工夫もお伝えしています。
冬に肩がつらくなるのは「仕方ないこと」ではありません。適切なケアを行うことで、冬でも軽く動ける身体を作ることは十分可能です。気になる症状がある方は、お早めにご相談ください。







