小学校の運動会シーズンになると、力強い「ソーラン節」の音楽が聞こえてきますよね。「ソーランソーラン!」の掛け声とともに、子どもたちが低い姿勢で踊る姿は圧巻です。
実はこのソーラン節の踊りは、体の「土台」となる股関節と体幹にとって、非常に効率の良い全身運動なんです!今回は、ソーラン節の動きに隠された健康効果と、痛みのない身体づくりについて解説します。

漁師の動きが最高のトレーニングになる理由
ソーラン節は、もともと北海道のニシン漁の際の「漁師の仕事」を表現した踊りです。海の上で不安定な船の上で重労働をこなす漁師の動きには、安定性と力強さが求められます。
この動きが、現代の私たちの体にもたらす健康効果を見ていきましょう。
1. 股関節の「柔軟性」と「筋力」アップ!
ソーラン節の大きな特徴は、腰を深く落とす(構え)動作や、「網を引く」「櫓を漕ぐ」など、股関節を大きく曲げ伸ばし、回旋させる動作が多い点です。
- 股関節の柔軟性向上: 鼠径部(そけいぶ)周辺の筋肉が伸ばされ、股関節の可動域が広がります。これにより、リンパの流れの改善も期待できます。
- 下肢の筋肉強化: 深い姿勢を保つことで、太ももの前側(大腿四頭筋)や、内転筋、お尻の筋肉など、大きな下肢の筋肉が効率よく鍛えられます。
股関節の動きがスムーズになると、歩幅が広がり、階段の上り下りや立ち上がりが楽になりますよ。
2. 「ブレない体幹」で全身の安定性を獲得!
低い姿勢で腕を大きく動かす動作(特に「網投げ」や「波」)は、身体が左右にブレるのを体幹(胴体)の筋肉で必死に抑えています。
- 体幹の固定: 腹筋や背筋がバランスよく使われるため、背骨や骨盤を安定させる力が養われます。
- エネルギー効率の改善: 体幹が安定すると、力が分散せず、疲れにくいブレない動きができるようになります。これは、ゴルフやランニングなどのスポーツだけでなく、長時間立っている時にも役立ちます。
3. ソーラン節は究極の「転倒予防」運動!
腰を低く保ち、いつでも踏ん張れる状態を体に覚え込ませるソーラン節の動作は、特に高齢者の方の転倒を予防する上で非常に有効です。不安定な状況でも、サッと重心を低くして体勢を立て直す力が養われます。
ソーラン節の動きで「痛み」を感じたら…
「ソーラン節の低い姿勢を真似しようとしたら、腰や膝が痛んだ…」という場合は、姿勢の歪みや、関節の可動域が狭くなっている可能性があります。
当院では、痛みの原因となっている「体の土台(骨盤・背骨)」の歪みを整え、ソーラン節のように力強く、しなやかに動ける身体づくりをサポートします。
- 姿勢矯正: 歪んだ骨盤・背骨を整え、体幹を正しく使える軸を作ります。
- 股関節周りの調整: 硬くなった筋肉や関節を緩め、股関節の動きをスムーズにします。
- 筋力指導: 安定した体を作るための、無理のないインナーマッスルの使い方をアドバイスします。
「いつまでも自分の足で元気に歩きたい」「孫と一緒に運動会で体を動かしたい」という方は、ぜひ一度、当院にご相談ください!







